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勝率１００％の手法と聖杯

「勝率１００％の簡単必勝法」
「サルでも勝てるFX必勝法」
「主婦でもFXで一億円！！」

このようなキャッチフレーズが世の中には溢れていますが、
そのような必勝法や聖杯と呼ばれるものは実際には存在しません。

題名にひかれて来て、ガックリしてるあなた、
騙すような真似をしてすみません。

最良最高の手法を求めて、
情報商材を手当たり次第購入しても、

無駄な労力とお金を費やしただけで
思うような成績が上げられないことも多々あることでしょう。

そもそも「手法」自体にはっきりした優位性が無い場合もありますし、
その「手法」をルール通りに運用出来ないメンタルが原因の場合もあります。

まずは、
勝率１００％の手法や聖杯の幻想から脱却して下さい。

手法は、優位性があればどんなものでも良いのです。
大事なのは、ルールどおりにトレードを遂行するメンタル。

以前買って、結局勝てなかった手法であっても
問題は手法では無く、トレーダー自身のメンタルかもしれません。

聖杯を求める心理

連敗が続いた時や、大きな負けを経験した時、
「何がいけなかったのだろう？」
「どうすれば、同じ過ちを繰り返さずに済むだろう？」
と原因を追及しはじめますよね。

これは、とても素晴らしいことで、
原因の追及が無ければ、一生勝てるトレーダーには成長出来ません。

問題は、
「どうしたら負けずに済んだか」
（※勝ちの場合は「どうしたら勝ちトレードを見逃さずに獲り切れたか」）
という視点で原因追及してしまう点にあります。

そして、
負けないための条件をインディケータに求め始めます。

ストキャスをこの期間設定にすれば、エントリーせずに済んだ。
ＲＳＩを加えたら、エントリーせずに済んだ。
更に一目均衡表を加えれば・・・。
ＥＭＡを・・・、ＭＡＣＤを・・・、平均足を・・・。

一見これは問題が無いように見えます。
売買の判断基準は、客観視出来るテクニカルによってルール化されるべきです。

しかし、根本的な視点に危険があるのです。

「どうしたら負けないように済んだか」という視点では、
負けないための設定を探してしまいます。
これは、「負けることを恐れて」いる行為で、
聖杯を探す行為になるんですね。

どんなに細かく設定をしようが、
絶対に「負けを回避する事は出来ない」んです。

負けないためでは無く、
絶対に負けトレードは発生することを認めた上で、
「負けを最小限に抑えるためにはどうすれば良いか」
という視点を持って下さい。

①「負けを認めたくないから、負けたくないから原因を追及する。」
②「負ける可能性を認めた上で、最小限に抑えるために原因を追及する。」

似ているようで、圧倒的な違いがあるのです。

「人間の本質的な心理特性」でもお話ししましたが、
①は、本能に呑まれ弄ばれた行為であり、
②は、理性に依った行為です。

何故人は「聖杯」を求めるのか？

それは
「負けることが恐い」からであり、
「自分の否を認めたくない」という本能からです。

どんなに優れた手法を使ったとしても、
「負けトレードは必ず発生する」ことを受け入れることが
聖杯探しから脱却する、本能の支配から抜け出す第一歩です。

※負けを前提に話を進めましたが、勝ちに対しても同じです。
「どうしたら、勝ちトレードを見逃さずに全部獲り切れるか」では無く、
「勝ちトレードを見逃してしまう可能性を受け入れた上で、獲れるところだけを獲るには？」
という視点が必要です。

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